奨学金制度とは何かをわかりやすく簡単に解説!奨学金の種類・条件や注意点などの基本情報も
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子供が大学進学を考えてるんだけど、学資保険が満期になっても、大学の費用を全部はまかなえそうにないんだよね。奨学金を利用している人が多いって聞くけど、奨学金ってどんな制度なのかな?
奨学金という制度。よく聞く言葉ですが、いざ利用するとなると、どんな制度なのかいまひとつよくわからなくて・・・という方は多いですよね。
- 奨学金はそもそもどんな制度なのか?
- うちは利用できるのか?
など、利用する可能性があるなら、親も基本的な情報はしっかり頭に入れておきたいものです。
そこで今回は、奨学金制度を利用する前に知っておきたい「基本的な情報」を、できるだけ簡単に解説してみました。
私が友達や先輩ママ友から聞いた話、アドバイスなども交えてお話しますので、ぜひ続きをご覧くださいね!
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目次(クリックすると読みたいところにとびます)
奨学金制度とは
「奨学金制度とは」、簡単に言うと
経済的な理由や家庭の事情などから、進学するのが難しい学生に対して、学費を支給したり貸したりする制度のことです。
「子供が小さい頃から教育資金をコツコツ貯蓄してあるよ~」というおうちは、奨学金を利用しなくても、大学まで問題なく卒業できそうですよね。
でも、国公立大学、私立大学とも授業料がどんどん値上がりしているのに、お給料はなかなか上がらない・・・。
そんな状況で、預貯金だけで教育資金を十分に用意するのは、なかなか難しいと思います。
私の友達は子供が生まれてすぐに学資保険に加入し、月々25,000円ずつ保険料を払っていました。それで満期金が500万円ほどだったそうです。
進学先は私立の文系大学で自宅通学だったのですが、「500万あってもギリギリだった(汗)」と言っていました。
でも、子供が2人、3人に増えていくと、月々25,000円の掛け金を支払っていくのは大変です。「貯めないと・・・」とは思っても、厳しいのが現実ですよね。
さらに、住宅ローンや車のローンも抱えている家庭が多いですし、月々の生活費をやりくりすると言っても限界があります。
そこで、足りない分の大学の費用を補うために奨学金という制度を利用するのですが、実際、私の周りでも、子供の大学の費用のために奨学金を利用している家庭はかなり多いです。
学資保険や預貯金だけでは大学の費用がまかなえない場合は、奨学金の利用を検討しましょう。
奨学金と教育ローンの違いは?奨学金のメリットは?
大学などの進学費用をまかなう方法は、奨学金以外にも銀行の教育ローンなどがあります。
奨学金と教育ローンの大きな違いは、
- 奨学金の借り主は学生本人
- 教育ローンの借り主は親
という点です。
また、
- 奨学金は在学中は利息は発生しない、返済は卒業後から
- 教育ローンは借りた翌日から利息が発生、返済は借りた翌月から
というのも大きな違いです。
また、奨学金は教育ローンより利率が低いのが大きなメリットです。
教育ローンの金利はだいたい1.5%~4%で、奨学金の場合は今のところ0.01%~0.33%%と、かなり低金利になっています。(※最新の利率は各ホームページで確認してください)
では、次は奨学金の種類について説明していきます。
奨学金の種類は?
給付型と貸与型
奨学金には、大きく分けて2つのタイプがあります。
- 給付型
- 貸与型
それぞれの特徴を表にまとめてみました。
給付型 | ・返済が不要な(もらえる)奨学金 ・成績、家計状況などの条件が厳しい ・枠が少ない(利用できる人が限られている) |
貸与型 | ・返済が必要な奨学金 ・無利子タイプと有利子タイプがある ・一定の条件はあるが、多くの人が利用している |
また、奨学金出している団体もたくさんの種類があります。
- 日本学生支援機構(JASSO)⇒一番メジャーな奨学金
- 企業や民間団体(公益財団法人や一般財団法人など)
- 住んでいる自治体(都道府県・市町村)
- 大学独自
それぞれ詳しく説明していきますね。
日本学生支援機構(JASSO)
私たち親の世代には「日本育英会」という団体があったので、その名前なら聞いたことがあるという方も多いと思います。
日本学生支援機構(JASSO)は、日本育英会から奨学金事業を引き継いだ団体で、大学・短大や、ほとんどの専門学校で申し込むことができます。
採用している人数も多いので、奨学金を利用している学生の大多数が日本学生支援機構の奨学金を利用しています。
高校在学中に申し込む予約採用と、大学に進学してから申し込む在学採用があります。
また、扱う奨学金の種類は
- 給付型
- 貸与型第一種(無利子)
- 貸与方第二種(有利子)
- 貸与型第一種と第二種の併用
企業や民間団体の奨学金
企業や公益財団法人、一般財団法人などの団体が出している奨学金で、かなりたくさんの種類があります。
成績や家計状況などの採用条件が厳しい場合が多く、住んでいる地域や「理系の学部限定」などの条件もあったりします。
また、採用される人数もかなり少ないので、なかなか狭き門です。
ただ、給付型で返さなくてもよい奨学金も多いので、もしも条件が合えば応募してみるといいと思います。
募集の締切は早いところが多いので、応募したい場合は、高校2年生の後半~3年生の春には、「どんな奨学金があるか」「応募期間はいつまでか」などをしっかりチェックしておきましょう。
どんな団体があるのか知りたい場合は、GoogleやYahooで、「財団法人 奨学金」などで検索してみてくださいね。
ただ、奨学金を出している団体の数は3500以上とも言われているので、すべてをチェックするのはなかなか大変そうですが、頑張って調べてみてください。
住んでいる自治体(都道府県・市町村)
住んでいる自治体(都道府県・市町村)が、独自で出している奨学金で、給付型、貸与型があります。
お住まいの自治体のホームページなどに載っているので、「◯◯市 奨学金」などと入力して調べてみましょう。
ホームページなどで分からなければ、市役所等に直接問い合わせると詳しく教えてもらえます。
ただ、こちらも条件は厳しいことが多いので、なかなか狭き門になっています。
また、自治体の貸与型奨学金の場合は、他の奨学金との併用ができないことが多いので、申し込む場合は「併用できるかどうか」をきちんと確認しましょう。
大学独自
大学独自の奨学金で、返さなくていい給付型が多いので、条件が合えばぜひ利用したい奨学金です。
入学後に申し込む場合もありますが、最近は受験よりも前に申し込む奨学金が増えています。
私の友達の息子さんは立命館大学に合格したのですが、「近畿圏外からの入学者を支援する奨学金」というのがあるのを入学後に知りました。
でも、奨学金の申し込みは出願時だったんですよね。「そんな制度があるのも知らなかった・・・」と残念がっていました。
そういうケースもあるので、出願するときは「大学独自の奨学金がないか」「応募はいつなのか」などをホームページなどでチェックしてみましょう。
また、国公立大学には、奨学金ではなく「学費の減免制度」がありますので、そちらも条件を確認してみてくださいね。
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奨学金を利用する条件や申込み方法は?
奨学金の制度について、だいたいイメージはつかめましたか?
もし、奨学金を利用したい・・・となると、次に気になってくるのが
- 申込み条件
- 申込み方法
- どれくらい借りられるの(もらえる)?
- 親が返すの?子供が返すの?
などですよね。
申込み条件、申込み方法、どれくらい借りられるか(もらえるか)などは、利用する制度によって様々なので、それぞれのホームページなどで確認しましょう。
【申込み条件・申込み方法】
申込みの条件は、返さないといけない貸与型よりも、返さなくていい給付型の方が、一般的には条件が厳しくなっています。
ほとんどの人が利用している日本学生支援機構(JASSO)の貸与型でも、もちろん条件も審査もあります。
申込みの期間もさまざまなので、必ず確認して、「うっかり期限が過ぎていた・・・」なんてことにならないように注意してくださいね。
日本学生支援機構(JASSO)の場合は、まずは在籍する高校を通じて手続きをすることになります。
高校3年の春(5~6月)と秋(10~11月)に予約採用の案内があるはずですので、学校からの案内を「子供が出し忘れてた~」なんてことにならないように気をつけたいですね。
私も「奨学金の案内、まだもらってない?」と、子供に何度もチェックを入れていました。
また、日本学生支援機構の給付型は、春の予約採用でしか申し込めないので、ここも注意が必要です。
そして、貸与型第一種(無利子)の場合も、高校生の間に申込みできるのは、春の予約採用のときだけで、秋の予約採用のときは申込みできません。
ただ、貸与型第一種(無利子)の場合は、大学等に入学してからの「在学採用」でも申込みすることができます。
また、予約採用の段階では、貸与型第二種(有利子)しか借りられなかった場合でも、在学採用で第一種(無利子)などへの変更の申請ができるので、その点も覚えておきたいですね。(※ただし、予約採用と在学採用の採用基準は異なります。)
【どれくらい借りられるの(もらえるの)?】
奨学金をどれくらい借りられるか(もらえるか)は、利用する奨学金制度によってさまざまなので、こちらもホームページなどで確認しましょう。
日本学生支援機構の場合、
- 給付型は月額2万円~4万円
- 貸与型は月額2万円~12万円
ただし、
- 無利子 or 有利子(貸与型の場合)
- 国公立大学 or 私立大学
- 自宅通学 or 自宅外通学
【親が返すの?子供が返すの?】
貸与型の奨学金は、子供の名義で借りることになり、返すのは卒業後に子供が返すことになります。
ただ、私の周りで多いのが、借りるのは子供名義だけど、実際は親が返しているというパターンです。
そこはおうちによって状況が違うので、借りる前に「実際は誰が返済するのか」を、親子でしっかり話し合っておきましょう。
奨学金の返済が始まるのは卒業後になります。
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奨学金を利用する際に気をつけることは?
最後に、奨学金を利用するときに気をつけたいポイントをいくつかお話します。
貸与型の奨学金は借金と同じ
奨学金と言っても、貸与型は「借りるもの」なので、借金と同じです。
貸与型には無利子と有利子がありますが、どちらも返さないといけないのは同じなので、借りるときはのちのちの返済のことも考えて、借りすぎないように注意しましょう。
奨学金が受け取れるのは4月以降
奨学金、特に日本学生支援機構のような月額◯万円という形で借りるものは、4月以降に毎月◯万円という形で振り込まれます。
ですから、入学手続きの際に必要な入学金、前期授業料などの支払いには間に合いません。
入学の準備資金が足りない・・・という場合は、銀行などの教育ローンや、日本学生支援機構の「入学時特別貸与奨学金」など、奨学金とは違うもので用意することを考えておく必要がありますね。
奨学金の制度は年々変わる
日本学生支援機構(JASSO)の奨学金の制度は、内容が変更になることが多いので、去年までと手続き方法などが違っている場合があります。
私の友達のところは、2018年の4月に子供が大学に入学して、日本学生支援機構の奨学金を入学後(在学採用)で申込みました。
その際、手続きに「課税証明」が必要で、市役所に取りに行ったらしいのですが、私が2018年の6月に予約採用の手続きをしたときは、課税証明は不要で、マイナンバーの提出でOKとなっていました。
このように、制度の内容、手続きの方法などが変わることが多いので、最新の情報は日本学生支援機構のホームページや、配布される資料でしっかりチェックしてくださいね。
保証人が必要
日本学生支援機構の貸与型奨学金の場合、連帯保証人のほかに保証人が必要になります。
連帯保証人は原則として父母です。保証人は、子供から見たおじ・おばなどで、年齢制限が65歳未満までです。
保証人になってもらえそうな人がいない場合は、保証料を払って「機関保証」を利用することになります。
まとめ
今回は奨学金の制度について、利用を検討する前に保護者が知っておきたい基本的な情報を、できるだけ簡単に解説してみました。
大学などに進学するには、大学に支払う費用以外にもいろいろと出費があり、予想以上にお金がかかることがあります。
先輩ママ友からは、「一人暮らしする可能性があるなら、受験~入学で最低200万は用意しておいたほうがいいよ」とアドバイスされました。
また、入学金、前期の授業料を納めて「ヤレヤレ~」と思っていたら、授業で使うパソコンや学食のプリペイドカードの一括購入などで、あとからまた20万円ほどかかったという話も聞きました。
大きなお金がかかるので気の重い話なのですが、それくらいかかると心づもりをしておいた方が、いざとなってから慌てなくて済みそうです。
あとは、子供に任せっきりにせず、親も奨学金について知識を得ておく方がいいと思うので、私はこの本で勉強しておきました。
こちら↓のサイトでは、奨学金の情報がしっかりまとめられているので、とても参考になると思います。
奨学金.net
また、日本学生支援機構のHP内に、「大学・地方公共団体等が行う奨学金制度」を検索するページがあります。
「大学・地方公共団体等が行う奨学金制度」
どうぞ参考にしてくださいね。
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